教える苦悩

なんというか、人に教えるというのは大変ですわね。
ただしゃべるだけではなくて、自ら学ぶ姿勢を身につけさせるというのは、なかなか難しい・・・

実習生さんが来て、4週目です。
というか今週の金曜日で終わりです。

業務を教え、仕事を手伝ってもらいながら、病棟で実際に患者に薬を説明させたり、講義をし、薬の雑学を披露したりたりと、色々とやってますが、なんだろうなぁ・・・

やる気が無いわけではないし、調剤したり頼んだ仕事をこなすのは早いんだけど、やっている仕事と大学での講義で得た知識との連携が取れてないんだなぁ。

そしてこれは仕方の無いことなんだけど、大学で得た知識は薬一つ一つのことだけなので、いくつかの疾病を抱えた患者個人の状態を全体的に見るという行為に発展してないんだよなぁ。

10種類くらい薬剤を飲んでいる患者の薬の説明の際、治療の主になる薬とその補助になる薬、再発予防として使用する意図の薬などが全然理解できてなかった・・・

そして、薬剤師という職業がなんであるか、わかってない。
ただドクターが処方した薬を何の疑問も抱かずに拾っているだけなら、コンビニのレジ打ちよりも簡単なんだよ。

専門職として、専門の手当てをもらっているだけの、病院が払っているだけの価値のある仕事をしようという姿勢と実態が必要なのよ。


これは1ヶ月やそこらでは育成不可能な境地なのは十分承知だけど、それでも教える立場としては、もどかしいなぁ・・・

薬学が4年生から6年生に延長し、国として薬剤師会として、病院実習を1ヶ月ではなくて半年にすることで臨床に役立つ薬剤師の育成に力を注ごうとしているけど、申し訳ないけど半年でも無理ですわ。

まぁ、来月からもまた1ヶ月実習生さんが来るから、色々反省点を踏まえてしっかり教えていきましょう。